Pyreneesからもう少し...のお願い
○もう少し声をかけてください。

名前を呼ばれるとつい尾が動いてしまいます。シマッタと思うけど、またアナタを喜ばせてしまうのです。何の駆け引きも策略もありません。
ただ純粋に嬉しいのです。


○もう少しお手入れをしてください。

散歩から帰ったときは、お土産がついていないかよく見ながら、スリッカーブラシをかけてください。また換毛のときは、ちょっとこまめにシャンプーをして念入りにブラシを入れ、毛の根元まで、きちんとドライヤーの風を入れないと、皮膚をいためる原因にもなります。


○もう少し世話をしてください。

新鮮な美味しい水が大好きです。こまめに取り替えて。食事も犬質にあった良質で添加物の無い新鮮なフードを。とても美食家なのでフード以外のものは気を付けてやらないと、食べてくれればいいなどと、安易に与えすぎると後で取り返しのつかないことになります。


○もう少し一緒にいる時間を作ってください。

とにかくアナタの傍にいたいのです。そーっと身体をなでてください。心地よくて気持ちがリラックスするのはボクたちだけでしょうか。50sの巨体を横たわりお腹を出してゴロンと要求しても、もししらんぷりされたら、とても傷つきます。


○もう少し褒めてください。

こんなに気分のいいことは他にない位、わかっています。そして、ますますそれに答えようと頑張ります。


○もう少し怒らないで下さい。

ちょっと待って、その前に何故そうなったのか、その原因とか、何を言いたいのか、何がしたいのか、ボディランゲージを見て、そうなる過程を見極めれば、少しは怒る頻度は減るでしょう。激情的になるより、同じ視線で話せば反省だって出来るし、だんだん理解できるようになります。人間の子供と同じです。


○もう少し夏は涼しくなる工夫をしてください。

悲しきかな、ピレニーズの死亡原因の上位に熱射病(熱中症)とあります。
それぞれの環境の中で、ほんの少し考えて工夫をして苦手な季節のコンディションを見守ってください。


○もう少し家族のみんなが見える所においてください。

常に家族を守る一員でいたいのです。何よりボクらが、どんなにか安心できるから。


○もう少し笑顔を見せてください。

なぜならアナタの明るい陽気な声の響きが好きだし、今日も元気でなによりと安心できるし。


○もう少し穏やかに育ててください。

巨体に似合わずとても繊細で神経質な一面を持っています。アナタの顔色の変化だって簡単に見破れます。
アナタが細やかすぎる心の持ち主だとしたら自然に当たり前にボクらも同じ感覚を覚えていくでしょう。
よく言うでしょう、「飼い主に似てくる」って。
また、「犬を見れば飼い主がわかる」とも(アレ逆かな)
また、ピレニーズを飼いきれない人がこの世の中にはいるようです。(ピレに限らず)
とても残念なことです。
もう少しそれぞれのピレを理解して、もう少し人間自身も根気よくピレと一緒に成長していけたら、もう少し不幸な子はいなくなるのではと考えます。
21世紀は心の時代とも書籍に書かれてましたが、暗とんとしたこの未来に、ただひとつ心許せるものがあるとすれば、この純粋な生物こそが救世主になるのではないでしょか。
なにがあっても”馬鹿な犬”だなんて言わないでください、決して謙遜には聞こえないから。


○もう少し話しかけてください。

いろんな話を聞くのが大好きです。
少しずつ言葉も理解していきます。特にボクらにとって好都合な言葉は、教えなくても勝手に覚えます。
それでも勉強熱心な子は根気よく教えればより多くの言葉も分かるようになります。
ピレニーズはとてもがんこで知能レベルも高い犬種です。
どちらの根が勝つか比べてください。
本当は従順で素直な心をもってますから、それに気づけたら、最良の伴侶になることうけあいです。


○もう少しお散歩をしてください。

外の刺激が楽しくて楽しくて仕方ありません。
リードを上手く扱ってください。力比べなら負けないから。


○もう少ししつけの大切さを考えてください。

もし大きな問題行動に手を焼いて悩んでいるならピレニーズを熟知した専門家、インストラクター等、経験者の話を聞いて、そのピレニーズとオーナー自身に合った方法を探そう。
しかしその問題行動の原因はほとんどが人間サイドにある場合が多いようです。
その点からも「犬と一緒のトレーニング」がとても有効的。
ひとつだけ、絶対にしてはいけないことはボクらのテリトリー(ハウス)内に逃げこんだものを無理にたたく、激情的に怒鳴る、時間が経ってから気付いて叱る。
これではボクらにとって、なにを叱られてるのか分からないし、最も怖いのがオーナーに対しての不信感を強く持つきっかけとなり、とても心が傷つきます。


○もう少し生きてほしいと願うなら...

もしも抵抗力が弱く病気にかかりやすい犬だとしたら、過保護ということも考えられるけど、とにかくその子が本来持ってる自然治癒力を高めるよう、ナチュラルで丈夫になるよう努力してください。
そんなに泣かないで下さい。
もしボクが不治の病だとしても、ほんのちょっと早く天口へ召されたとしても、ボクがアナタと過ごした時間は、心から幸せだったから...
もう泣かないでください。
どんなに年老いても、どんなに痛々しく見えても精一杯犬生を生き抜いている姿なのだから。
どうか泣かないでください。

最後に、後悔はしないでください。
それぞれのアナタたちと一緒に生きられてボクら後悔はしてないから、アナタたちに選ばれて決まった犬生だから...
少しでも後悔を残さないために...
もう一度身の廻りを見渡して...どんな小さな気付きでも、それらがボクたちには、とても意味のあることかもしれない


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