運命のまなざしが永遠だということ
いまペットロスで悩んでいる人がいたら聞いてほしい。
誰かと話しても、何かを見ても、何かをしてても、ただただ心がデリケートになっていくばかり・・・
ほんのささいな言葉や仕草が、嬉しかったり、つらかったり、妙にいらいらしたりと1日のサイクルについていくことが難しくなってくる。
そうこうもがいているうち今度は身体のバランスも崩れて、そこで持ちこたえられればいいが安定剤が必要になる場合もある。
だがこれはほんの一例に過ぎない。
上記に記したのは私自身の症例である。
かなりのポジティヴ派を自負しているはずの自分自身が、アッという間に崩れていくのが手にとるように分かった。
2週間後には、ついにドクターストップがかかり穴が開いてしまった胃の修復のため休養をとる。
タケプロンカプセルがよく効いて身体の穴は徐々に回復していく。
それと同時期ぐらいから何を見ても、何をしても涙することはめっきり減ったが、悲しみにひたってはいられないという思考回路にはまってから、〜の為に、〜をしなければ、〜があるから、〜がいるから、〜〜〜〜いろんな何々があることによって悲しみは倍増するばかり。
計り知れないこの悲しみと、とことん向き合ってどん底に着いたとき初めて我に返った。
そしていまこの現実をハッキリと自覚し、受けとめることができた気がする。
その瞬間から、少しづつではあるがこの思いが、思い出に変わりつつある自分自身を発見しながら、ゆっくりと、ゆっくりと悲しみを乗り越えていく。
それは決して、無理矢理あるいは合理的に忘れ去るということではなく、もうこの手で触れることのできない存在を認識すること。
それが心の中できっちりとポジションをつかめたら、いつでも会いたいときに瞳を閉じれば、かわいらしい仕草や笑顔、こんなことも、あんなことも全てリピートできる。
運命のまなざしが永遠だということに気づけたら、ペットロスから脱出できるはずです。
ペットロスで悲しんでいる姿を、天国から見ている子が喜ぶはずがありません。
今だからいえますが...2004.12.31

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